気を遣い続けるという負担

妊娠は病気ではない。

がしかし、通常状態でもない。

 

自分の中に別の生命が宿ったと知ったその日から、

食べるもの、動き、日常のすべてにその事実がつきまとう。

 

具合が悪くなったり、食べるもの飲むものに制限が出てきたり、眠れなくなったり、逆に眠すぎてなにもできなくなったり、思うように身体が動かせないことがどんどん出てくる。

 

そうやって気を遣いながら妊娠期間を過ごすこと。

その最後に痛みや、恐怖を乗り越えて出産すること。

しかもそれがゴールではなく、新たな生活のスタートでしかないこと。

 

この期間なしに、いきなり親になれと言われる男性も大変不憫ではあるのだが、

腹のなかにずーっと別の生命体がいて、そいつは自分の行動いかんで生命を左右される存在だということが、いかにエネルギーを持っていかれてるか。

そこはわかってほしいなと思う。

そうして気を遣い続けてきてるからこそ、うまれてきた後も気を遣い慣れていて、とても追いつかない気がして諦めてしまうひとがいるのかもしれないけど、妊婦だって最初からそうだったわけじゃないから、どうか諦めずに、妊婦の側も同様に諦めずに、ふたりの子を、ふたりで育てていけたらいいなと思う。